富山ってこんなところ

神秘の海 富山湾の不思議 (Ⅶ)  ~ ぶり起こしとブリ漁 ~
荒れる日も多くなる冬の富山湾
荒れる日も多くなる冬の富山湾
<荒れる日も多くなる冬の富山湾>
ブリ水揚げ

一般に雷は夏期のものですが、北陸地方では冬季でも雷が鳴ります。日本海に吹く季節風が、対馬暖流の海面から熱と水蒸気を出して多量の積乱雲(雷雲)を作り、下から上へ放電する雷だと言われています。

いきなり鳴って、すぐ止むので「一発雷」とも言われ、この雷が鳴る頃、雪が降り始める時期でもあるため、「雪起こし」とも呼んでいます。

この頃、日本海は北よりの季節風で大荒れとなります。

この時化(シケ)を避けて富山湾に入る小魚を追って大きな魚も富山湾に入ってくるのか、時化の後に「ブリ」の水揚げが多いことからこの雷を「ブリ起こし」とも呼んでいます。

昔の越中人は雷鳴のあまりの凄さに、ブリが驚いて富山湾に押し寄せてくると思っていたらしく、それが雷の呼び名になって残ったのでしょうが、実際はブリは水深50mから70mのところを泳ぐので、海面がいくら荒れてもほとんど影響はありません。

えさとなる海面近くを泳ぐ魚の動き(時化を避けて富山湾に入り込む)を追って富山湾を回遊すると言われ、従ってうねりの多い年は豊漁と言われています。

さて、今年の富山湾の冬は適度に時化(シケ)が多く、ブリの豊漁が期待できる年であってほしいものです。

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