富山ってこんなところ

むぎや節とむぎや踊り  ~平家の落人の隠れ里に唄い継がれる民謡~

約800年前、権勢と栄華を極めた平家一門は屋島・壇の浦の合戦に敗れてついに滅亡。日本各所へ落ちのびた平氏の中に、人里離れた越中五箇山を安住の地とした人々がいました。

慣れない山仕事や農作業の合間に落人たちが都を偲んで唄い踊ったのが麦屋節の始まりだと言われています。

哀調を帯びた旋律にのせて描かれる落人たちの切なる心模様。
凛とした気概を映し出す風格ある舞い。その独特の魅力は富山県を代表する祭として、人々の心を魅了しつづけています。

むぎや踊りで注目されるのは、凛々しい男踊りです。黒の紋付袴姿に白たすき、白足袋、腰に刀を差した出で立ちの若者たちが、シャープな動きで巧みに笠を上下、回転させ舞います。

唄の哀調に対して、その姿はなんとも勇壮で、黒と白のシンプルな色の対比、曲線と直線、一瞬の静止を入れることで静と動の対比を強調し、洗練された踊りとして目を奪います。

歌詞♪
「麦や菜種は二年で刈るが 麻が刈らりょか半土用に
 波の屋島を遠くのがれて来て 薪こるちょう深山辺に
 鳥帽子狩衣ぬぎ打ちすてて 今は越路の杣屋かな
 心淋しや落ち行く道は 川の成る瀬と鹿の声・・・」♪

「麦や祭り」は、清清しい初秋の風が吹き始める、毎年9月中旬の2日間、 城端は心に染みる「むぎや」の唄と踊りに酔いしれます。

総合演舞場となる「城端別院善徳寺」と「じょうはな座」をメイン会場に、町の各所で踊りを披露しています。各会場は徒歩で移動できる距離にあり、それぞれ趣のことなった舞台を鑑賞することが出来ます。

また、”踊り講習会”や”総踊り”もあり楽しくも思い出に残るイベントとなっています。

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